SS更新滞っております。申し訳ありません……

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

  • 2011.06.20 Monday
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

マジカルじゃぽねすくH【第8宮 Scorpio】


 
「せい!」
「たぁ!」
互いにハイを狙った右足が空中で交錯する。
ビシッとと言った打撃音が静まり返ったリングに響く。
流石に二人とも得意としている打撃では
中々優劣がつきにくいか。
(ここではっきりさせたかったんだがな・・・)
目の前の相手は目下のところのライバルである近藤。

3回り目に入った5期生によるシングル戦は
目下のところ私が藤島に3勝、近藤には1勝1分けとなっており
藤島と近藤は1勝1敗としていた。
これが近藤との3試合目。
前回攻め切れずに時間切れにしてしまった反省から
序盤から攻勢をかけた。
それをしのいだ近藤に一瞬のすきを突かれてバックブローを
貰ってしまった。
そして、今のこう着状態となっている。

打撃でダメなら他で攻めればいい。
近藤はまっすぐな性格ゆえに得意の打撃以外の攻防は
私に利があるはず。
誘いのローを放つとノッテきた近藤が間合いを一気に詰め
ウィンドミルショットに来た。
完全に死角からの攻撃だが
来るとわかっていればなんとかなる。
私は上体をぐっと前に突き出し近藤の拳をやり過ごすと
がっちりと腕を取った。
「悪いな、極めさせてもらう」
素早く肘関節を極め同時にまわした腕を顔面に絡ませる。
腰を落とさせ膝のところを足で抑え
完璧にオリオントラップに捉えた。
こういった関節技は腕が長い近藤には綺麗に決まる。
「っぐうぅぅぅ!!!」
ギチギチと音を立てる腕。
かけていてわかる。
ポジションも極まり具合も申し分ない。
これは逃げられない。

粘った近藤だったが、ついに耐えかねて
ギブアップを宣言。
これで私の2勝1分けとなった。






「う〜ん強いなぁ千里は」
こうして戦いあっている私達だが
リングを降りれば普通に会話もする仲だ。
と言っても、もっぱら藤島が絡んだ来るだけで
私は積極的に話しかけた事などない。
「ねえ真琴はどう思う?
 どうしたら千里に勝てるかなぁ」
「・・・それを本人の前で聞くのか?」
私は思った事を言ってみる。
「だって千里に隠れて聞いちゃ
 私と真琴が組んで千里を蹴落とそうとしているっぽくなるやんか。
 なんなら千里が教えてよ。
 どこが弱点?」
笑顔で聞かれても答えに困る。
「瞳、そのくらいにしときなって。
 千里に勝てないのは私達の努力が足りないからだよ」
近藤はぐっと拳を握る。
「う〜ん、これでも柄にもなく頑張っちゃってるんだけどなぁ」
藤島は藤島で力こぶを作ってみたりしている。

「・・・なぁ、聞いてもいいか?」
気づいたら二人に問いかけていた。
「ん、なに?」
二人がこちらを見る。
何をしたいんだ私は。
困惑する自分にもかかわらず口からは
ずっと思っていた事を出していた。
「その、なんだ。
 二人にはなにか自分を捨ててでも守りたいモノって
 ・・・あるのか?」
きょとんとした顔で私を見る二人。
「い、いや、何でもない。
 聞かなかったことにしてほしい」
バカなことを言ってしまった。
慌てて否定する。

「護りたいものねぇ。
 私は・・・あるかな」
「え?!」
藤島の意外な返しに思わず声を上げてしまう。
「私はね、めぐみさんに託された。
 これからの事や、この団体の事。
 そしてめぐみさんの見てきた世界なんか。
 私にそこまで力があるかどうかわかんないけど
 託されたからにはとことんやってみようかなって。
 もちろん、自分らしく無理はしないけどね」
普段からは想像つかない真面目な顔の藤島が眩しく見えた。

「瞳の目の色が変わったように思えたのはそれが原因か」
「そう言う事♪」
納得顔の近藤。
「真琴はなんかある?」
「そうだなぁ。
 あると言えばあるかな」
近藤はすっと離れて窓辺に立つ。
「キックの世界では多少は名が知られていた私が
 プロレスをやりたいと言った時
 周りは物凄く反対した。
 コーチや友達、先生なんかもみんなして
 やめろ辞めろの大合唱。
 それでもね。
 両親は私を応援してくれた。
 私がやりたいって思った事をやればいいってね。
 鹿児島の田舎で、余裕なんてないのに
 私を東京まで出してくれて。
 今回、こうしてチャンスを貰ったからには
 なんとしても這い上がって
 両親に私の選んだ道が間違ってなかったって事を
 証明したい。
 そしていっぱい稼げるようになって楽をさせてあげたい。
 だから私は頑張れるんだ」



衝撃だった。
藤島、近藤は強い。
私はなんて貧弱だったんだろう。
二人に思い知らされた。
勝ち星は上げている私だけど
実は一番弱い存在なんだ。

「私には・・・・なにもない」
自分に焼き付けるように呟いた。
「前に武藤先輩に言われたことがある。
 あんたは護るものが無いから弱いんだって。
 カオスにも薄っぱらい自分を見透かされた様に扱われた。
 私は、ただ強くなりたかった。
 強くなればその先に何かがある、そう思っていた。
 だが、私は弱かった。
 二人には決して敵わない」





「私らが期待してるってのはダメなのかな?」
黙り込んだ私に向かって藤島が言った。
「千里には私達には無い才能がある。
 こうやって選抜戦なんてやってるけど
 誰もが千里が選ばれると思ってるよ。
 ずば抜けてるもん」
藤島の言葉に近藤が続く。
「今は私達の努力がかろうじてその差を詰めているけど
 本気になれば千里がダントツだろうね。
 こうやって何度も手を合わせてみて改めて実感したね」
「千里は私達5期生の希望。
 いつかめぐみさんや美沙さんを越えて女子プロ界を
 背負って立つんじゃないかって思ってる」
「・・・買被り過ぎだ」
「いいじゃない。
 千里が輝けば、同期の私達にも注目が集まる。
 最強アイドルを目指してる私にとっては願ったりかなったりよ」
大真面目な顔でそんな事を言う藤島。
「難しく考えないでいんじゃないか?
 千里は誰よりも強くなりたい。
 強さって言うのも色々あるからね
 どんな強さを持ちたいのか。
 はっきりとそれが見えれば、それで充分だと思う」
近藤は笑顔でそう言った。



「私の強さ・・・か」
何度も口に出してみる。
そもそもプロレスに何を見たのか。
なんであんなに熱く熱中して見ていたのか。

「結局さ。
 もっともっと頑張れって事よね。
 最終的に。
 私達はまだまだなんだから。
 四の五の言わずに練習あるのみ!ってね♪」
「瞳の口からそれが聞けるとは思わなかったね」
藤島と近藤の掛け合いに薄く笑う。

「ん〜。
 千里はさ。
 まず、その他人との間の壁を取っ払うべきかもね」
「壁、だと?」
藤島が確信したかのように言った。
「そう、壁。
 必要以上に踏み込まないようにしてるでしょ。
 私達たった3人だけの同期なんだからさ
 もっと何でも言い合える仲だと思うのよ。
 千里が一歩引いて身構えてるんじゃダメだよね」
「ダメ・・・なのか?」
そう言われても私はずっとこうしてきたから
どうしていいかわからない。
「よし!
 まずは名前で呼んでみ?
 いつまでも苗字じゃ瞳ちゃん寂しい♪」
「何をいまさら・・・」
「ね、真琴もそう思うでしょ?」
「私は別にどちらでも構わない・・」
「思うよね!!」
「・・・ああ。名前の方が親近感が沸くかもしれないな」
なんだか強引に言わせたようにも見えるのだが。
「ほらほら、ものは試し。
 一回でいいから言ってみようよ」
あんまりしつこく言うから言うだけだ。
別に名前で呼んだからって何も変わることは無い・・・・はずだ。

「瞳・・・に・・真琴・・・」
「うんうん♪」
藤島、いや瞳が嬉しそうにほほ笑むと
私と真琴を両脇に抱えてぎゅっと抱きしめる。
「仲良し仲良し!
 よ〜し、一層相互理解が深まったことだし
 今日はご飯食べにいこっか」
なんだかくすぐったい気分だ。
だが・・・悪くは無い。
「瞳はその強引な性格を少し直した方がいいかもね」
そう言う真琴の顔も笑顔だ。
なにか私の奥底でカチッと具合良く収まるのを感じた。
「さあ、何食べよっかなぁ」
私達の手を引っ張る。



「そうだな、もちろん藤・・瞳の奢りだよな?」







タイトルインデックス 戻る>>  << 次へ





う〜ん、なんか言い回しが上手くいってないなぁ。
もうちょっとすっきり書きたかったけど今はしょうがないかな。
グーグルRSSの調子が悪いみたいよね。
検索さん見て笑ってしまった。


スポンサーサイト

  • 2011.06.20 Monday
  • -
  • 17:00
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

コメント
コメントする








   

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>

recent comment

  • とりあえず書くことから始めよう
    トモ
  • 1mmも頭になかった
    泡藻
  • 1mmも頭になかった
    CBTF
  • 越中いいこと言ったw
    泡藻
  • 出来れば赤か青が良かったです
    泡藻
  • 出来れば赤か青が良かったです
    CBTF
  • 越中いいこと言ったw
    トモ
  • 分かっちゃいたけど愕然とした
    泡藻
  • 分かっちゃいたけど愕然とした
    トモ
  • 分かっちゃいたけど愕然とした
    CBTF

selected entries

categories

archives

links

search this site.

sponsored links

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM