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  • 2011.06.20 Monday
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ビーダッシュストーリーズ〜グローインアップ!〜10

薄明かりに照らされたリングの上に座り込み
誰も居なくなった観客席をぼーっと眺める。

「ここだったのね」
声に反応して振り返った。




「っ!!」

相羽和希は、パッと立ち上がるとリングから飛び降りた。

そのまま花道まで駆け寄ると
「沙希さん!」
と勢いそのままに抱きついてきた。

支えきれずにそのまま尻もちをつく。
「・・・って、もう現役じゃないんだから
 さすがに受け止めきれないわよ」

「ご、ごめんなさい!」

苦笑いをする北条に向かって慌てて謝る。


「見てくれました?ボクすぐにはわからなかったけど・・・」

「ええ、しっかりと見届けさせてもらったわ」

「ありがとうございます!
 でも、ボク試合中の記憶がほとんど無くって。
 気づいたら控室にいたし。
 本当に・・・・」
不安げな相羽に

「本当よ。正真正銘あのベルトは貴方
 スターライト相羽の腰に巻かれたのよ」

リングの中央に置かれたベルトを指差し
北条は言った。






『31分42秒 31分42秒
 スターライトジャーマンにて勝者・・・・・・
 
 BDHヘビー級ニューチャンピオン

 スターライト相羽〜!!!』


レフリーに高々と右手を掲げられると
左腕も突き上げて喜びを表す。

「・・・今日のところは完敗ね。
 でも、これからが大変だよ、チャンピオン」
後頭部を冷やしながらも、晴々とした表情で新女王に歩み寄った近藤は
右手を差し出した。

「わかっているつもりです。歴代の皆さんの名に恥じないように
 一生懸命頑張ります!」

互いの目をしっかりと見つめてがっちりと握手を交わす。

そして
「よく頑張ったね、おめでとう。
 これからは君がこの団体を引っ張っていってくれ」

大熊社長が、女王の証をあるべき場所に巻きつけた。
大きくうなづく相羽。


『それでは最後にBDH第7代チャンピオンにもう一度盛大な拍手をお願いします。
 選手退場!!』
アナウンサーの言葉に会場全体が歓声と拍手に揺れた。

新女王はリング四方に向かって深々と頭を下げた。


流星☆ミラクルが流れる中
歓声に包まれてリングを降りた。

そこで足がもつれて座り込んでしまった。
そして、相羽の意識はふっと途絶えたのであった。







「結構頭を打ってたから記憶を無くすことはよくあるけど、気を失うとわね。
 もう少し自分の限界を見極めないと後々つらいわよ。
 まあ、大事がなくってよかったけどね」

結局、セコンドに抱えられて控室に戻った相羽は
すぐに目を覚ました。
しかし、予定されていたインタビュー等取材はキャンセルし
このあと病院で検査を受けることとなっていた。

「はい・・・。
 でも、今日は自分を越えていかないと勝てる相手じゃなかったし・・・。
 記憶がないから実感わかないんですがね」

会場を出て控室へ向かう廊下を並んで歩く。
大事そうに両手でベルトを抱えながら。

「記事を見て映像を見て、そしてチャンピオンとして試合をこなすうちに
 だんだん実感がわいてくるわ。
 私もそうだったしね」

「そうなんですか?」

「そうよ。
 対戦する相手も、見に来てくれるファンの人も
 これからは貴方を女王として見てくるからね。
 常に意識していないと。
 それに女王になって初めてわかるものもあるし。
 和希、これからが大切よ。
 貴方はこのビーダッシュを背負って立たなくてはいけない。
 貴方の言葉・行動が団体や選手みんなのすべてが関わってくるわ。
 覚悟はあるかしら?」

「ボクだって伊達に沙希さんや真琴さんを見てきたわけじゃないですから。
 上手くやっていけるか分からないけど・・・
 でも、精一杯頑張っていくつもりです!」
力強く誓った相羽。

「フフっ、まずはしっかり身体を休めなくちゃね。
 頑張るのはそれからね」

部屋の前までたどり着き
扉を開けて、新女王を中へエスコートする北条。


中に入ると団体の選手達が待ち構えていた。


「遅い〜待ちくたびれたよぉ」
永原が相羽の背中を押す。

「ようやく主役さんの登場ですぅ〜」
スポーツドリンクを手渡す神塩。

「え?え??」
わけもわからず部屋の真ん中に立たされる。

「おいおい。和希君はこのあと検査なんだからほどほどにな」
社長がこれからの事を思い、一応釘をさす。

「まあ、今日はお祝いってことで。
 それじゃ、みんな準備はいいかな?」
選手最年長の藤原が音頭をとる。
手に手にスポーツドリンクを持って愛馬の周りに集まる一同。

「ではでは。
 新たな女王誕生を祝しまして・・・・カンパーイ!!!」


「「「かんぱーい!!!」」」
ボトルを掲げる。


「それいけー!!!」
藤原の号令とともに一斉に新女王に
シャンペンではなくスポーツドリンクシャワーを浴びせる面々。
あっという間に全身びしょ濡れになった。

「うわっ!ちょっと!!つっ冷たいって!!!!」
よく冷えたドリンクを全身に浴びて悲鳴をあげる相羽。

笑いながら尚も続ける選手たち。
どの顔も相羽を歓迎しているようだった。


そう、新しい団体の象徴は
笑顔でみんなを盛りたてる
ひまわりみたいな存在になっていく。


部屋の隅で北条はそう感じていた。






つづく





グローインアップ!9>>    << エピローグ


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  • 2011.06.20 Monday
  • -
  • 12:47
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コメント
おお〜、やっぱりアレで決着だったんですね
相羽ちゃんおめでとう!!
まあ、リングを降りた瞬間に気が抜けちゃったんでしょう
ちゃんと検査を受けて下さいね

しかし、スポーツドリンクシャワーって凄くべたべたしそうですよね(笑)
 やっぱりスターライトジャーマンで決着だったんですね。
 おめでとう! 相羽和希!!
 これから検査する人にスポーツドリンクのシャワーって……洗い流してから病院に行きましょう。
 真琴も今までチャンピオンお疲れ! 良い試合でした!
  • CBTF
  • 2008/10/30 9:51 PM
哲様&CBTF様≫
本当はビールかけたかったんですが
流石に未成年がほとんどなこの場では・・・w
海の向こうのNFLでは
優勝の瞬間にヘッドコーチにドリンクが入ったポリダル(人一人入っちゃうくらいの大きさ)を抱えてぶっ掛けますからね。
それに比べればかわいいものですw

感想いただきありがとうございます。
残すはエピだけとなりましたが
最後まで楽しんでいただけたら幸いです。

  • アワモ
  • 2008/10/31 12:34 AM
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